「先に建てて待つ」という構造思考──当てずに優位を取るUneridori2.0の核心とは?

先に建てて待つという構造思考──Uneridori2.0のトレード戦略 相場構造の思考法

こんにちは、株とFXでうねり取りという手法を用いて資産形成している真田了と申します。

今回は、前回予告したUneridori 2.0の核心に迫っていきたいと思います。

導入|なぜ“先に建てる”という考え方が重要なのか?

周知のごとく、多くのトレーダーは、「反発を見てから買う」「ブレイクを確認してから入る」というように、“見えてから乗る”というトレードスタイルを無意識に選んでいます。

一見すると合理的なように思えますが、そこには「誰かの仕掛けに反応する」構造的な後手が潜んでいるのですね。

実際、世に出回っている手法を使って9割のトレーダーが負けている現実がある以上、この“見てから乗る”という行動そのものに、何か本質的な罠があるのではないかと私は感じていました。

そしてあるとき、「相場は当てるものではない」「構造を読むものだ」という視点に切り替えたことで、トレードの結果が明らかに変わり始めたのです。

それが、私が提唱する“Uneridori 2.0”という構造思考の出発点なのですね。

誤解されがちな「予測型トレード」の罠

トレード教材やYouTubeでは、「ここで三尊が出たから売り」「この高値を抜けたから買い」といった“パターン認識型”のトレードが多数紹介されている。

しかし実際の相場では、同じ形が出ても下がるときもあれば、さらに上がることもある。

もちろん、これは環境認識をした上での結果も含まれています。

つまり、形を見てエントリーするという行為そのものが、根本的に“当てもの”であり、再現性に乏しい。

このような予測型トレードでは、ほとんどのトレーダーが“誰かの動きに後追いで反応する”ことになり、常に「有利ではない位置」で建てることになる。

そしてその位置取りが、損大利小、連敗、退場へとつながっていくのですね。

「先に建てる」とはどういうことか?

では逆に、「先に建てる」とはどういうことか?

それは、“動きが出てから入る”のではなく、 “まだ動いていないが、これから感情が集中するであろう価格帯”に先に建てていくことです。

たとえば、相場の中には「このあたりで多くの人が危険を感じるだろう」「ここで一気に逃げたくなるだろう」といった“感情の集積点”がある。

そこを、チャート形状やパターンではなく、構造的にあたりをつけていく。

そして、その前にそっと建玉を置いていく──

それが「先に建てて待つ」という思考の本質である。

なぜ“先に建てる”と優位になるのか?

最大の理由は、リスクをコントロールできることです。

自分が建てる価格帯を“設計”できれば、逆行したときの損切り幅も事前に最適化できるし、そもそも限界点に建てていくので順行(自分の建玉に対しては逆行)しづらい。

そして何より、“有利な場所”に立っているため、伸びたときには自然と利大になりやすい。

つまり、「損小利大」は“起きること”ではなく、“設計できること”にあります。

また、先に建てることで、トレード中の感情ブレが圧倒的に減る。

建てたら待つだけ(もちろん、つなぎをするときは玉を動かすことが必要だが、当てもの的なエントリー方法と比較しているのである)。
動き出すのを見てから判断する必要がなく、迷いも減る。

この“建ててから待つ”という構造そのものが、トレードの安定性と再現性を根本から支えてくれるのです。

Uneridori 2.0とは?──この視点の再定義

私はこの視点を「Uneridori 2.0」と名付けています。

これは、林輝太郎氏や立花義正氏の“うねりどり”思想の中核である「建玉と資金操作の思想」を引き継ぎながら、 現代の相場環境と個人トレーダーに合わせて“再定義”したものである。

Uneridori 2.0では、旧来通り相場を“予測する”のではないだけではなく、“配置される感情”と“動かされる建玉”の構造を見ていく。

そのうえで、“値動き”だけではなく“価格の圧力がかかる地点”を分析して建てていく。

この考え方が腹落ちしたとき、トレードに必要な判断は驚くほどシンプルになる。

次回予告|「では、どこに建てればいいのか?」

「先に建てる」という発想が理解できたとしても、 「じゃあ具体的にどこに建てればいいのか?」という疑問が次に湧いてくるのではないでしょうか。

それが、“構造的な重心の見つけ方”や“時間・傾斜・配置”といった視点につながっていきます。

次回は、その「重心が偏る構造」について、チャート例も交えながら解説していく予定です。

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